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メイドカフェに続くリラクゼーションスペース『メフィット』
2006年9月2日(

 ここ数年、「リフレクソロジー」という名で足つぼマッサージが急速な勢いで業容を拡大している。リフレクソロジーという言葉は、Reflex つまり反射という言葉から派生している。足裏は「第二の心臓」と呼ばれるほど神経が集中していて、足裏を刺激することによって、体内の様々な器官が「反射」し、血流がスムーズになって、自然治癒力が高まるのだそうだ。ところがリフレクソロジー人気の高まりとともに新規参入する業者が増え、最近では集客が以前ほど容易ではなくなってきた。そこに、思わぬ方向の新業態が登場した。メイド足つぼマッサージだ。

千代田区外神田3-1-3、裏アキハバラさえ突き抜けた「鈴木ビル」という雑居ビルの3階にメイフット(Mai-Foot)はある。

「メイフットのコンセプトは『癒し』。現代人が抱えるストレスやカラダの不調を癒し、心もカラダもリフレッシュできる様なやすらぎのリラクゼーションスペースです。フットケア(リフレクソロジー)、ハンドケア、酸素バー、眼精疲労ケアetc・・・癒しのスタッフによる心を込めたケアを満喫して下さい。ご主人様の疲れたカラダと心に『元気』を注ぎこみます。女性のお客様も気軽にお入りくださいませ」

 メイフットの基本的なシステムは、メイド喫茶を踏襲している。まず、お客さんは、メイドさんが「お帰りなさいませ。ご主人様」というセリフで迎えられる。もちろん帰りは「いってらっしゃい。ご主人様」だ。お客さんの9割が男性、16歳の高校生から老人まで年齢層は様々だが、やはり20代から30代が多いそうだ。

 メイフットのサービスのメーンは、リフレクソロジーとハンドケアだ。なぜなら、酸素バーとアイケアは、機械で行われるのに対して、リフレクソロジーとハンドケアはメイドさんの直接サービスだからだ。

 メイドのYさんに話を聞いた。Yさんは、2月にオープンしたときからのオープニングスタッフだという。コスプレイヤーではないが、メイドさんにあこがれていて、メイド喫茶の仕事を探していたそうだ。そのときに、たまたまメイ・フットが開業することを知り、仕事を始めたのだそうだ。メイド喫茶だと、仕事が忙しいときには配膳に追われ、普通の喫茶店と同じ仕事になってしまうが、メイド足つぼであれば、いつでもお客さんとコミュニケーションがとれるのがよいのだそうだ。

 Yさんの衣装は、すその広がった黒のワンピースで、胸まである大きなフリル付きのエプロンをその上に重ねている。エプロンは背中で×の字に結ばれている。頭にはお約束の頭飾り(ホワイトブリムと言うらしい)も付けている。ただ、よく見ると、Yさんと他のメイドさんの服装は微妙に異なっている。なかにはネコミミをつけているメイドさんもいる。Yさんによれば、服装は黒の服に白いエプロンということだけが決まっていて、それぞれのメイドさんが自分の好みの服装を選んでいるのだそうだ。メイドさんは20人ほどが働いていて、20歳くらいの女性が多いという。

客との会話「ほとんどが世間話」

まずは、両足をフットバスに入れ、ジャグジーのようなジェットの泡で足を清める。お湯は藤色をしているが、これはラベンダーの香りと色なのだそうだ。そして5分が経過。「それでは私の膝のうえに足を乗せてください」とYさん。Yさんが塗れた足を膝にのせてタオルで拭いてくれるのだ。

 そこからは、メイドさんとの会話を楽しみながら、足つぼマッサージが始まる。英国式のマッサージだから、痛くないのだそうだ。主人様との会話は、アニメキャラの話題になることはさほど多くなく、「メイドさんのスカートは長い方がいいんだよね」とか「最近カミさんと上手く行かなくて」などといった世間話が多いそうだ。そうした会話をしながら、気が合うと指名してくれるようになるご主人様も多いという。
メイドさんとの会話もできて、メイフットの料金は普通のリフレクソロジーとほとんど変わらない。その割安さが、人気のポイントなのだろう。



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